ひろプリチームは、傑出した戦闘集団である。
なぜかといえば、戦闘における各自の役割分担がとても明確になっているからだ。
それぞれが、それぞれにしか担えない戦闘におけるポジションを確立している。その姿は、少数精鋭の特殊部隊を彷彿とさせる。
今回は、そんなひろプリチームの戦力について分析していきたい。
注:本記事は、あくまでネタとして楽しんでいただければ幸いです。また、ひろプリ本編のネタバレを含みます。ご注意ください。
【隊員No.001:キュアスカイ】
抜群の戦闘力を持つメインアタッカー。
大岩を割る攻撃力、青の護衛隊隊員と互角に渡り合う戦闘技術を変身前の段階で備えており、それらを土台とした変身後の戦闘能力はひろプリチーム随一。
誰もが認めるひろプリチームのエースだが、固有スキルを持っておらず、肉弾戦以外の戦闘手段が無い。
自身も知略を巡らせることは不得手ということもあり、特殊攻撃や搦め手等に弱い側面がある。
更に物語開始当初は、メンタルの弱さというアキレス腱があった。
しかし、仲間たちの、特にキュアプリズムの支えによって徐々にそれを克服し、23話にて、どんな策謀や卑劣な手にも負けずに「強くなる」という確かな決意を持つに至る。
発展途上の存在である彼女だが、そんな彼女が心の強さをより確かなものにした時、キュアスカイは最強のプリキュアとして覚醒するに違いない。
必殺技はヒーローガールスカイパンチ。
高速で敵に突進し、スピードと体重を乗せたパンチで相手に強烈な一撃を喰らわせる。
威力もさることながら、その最大の長所は敵との間合いを一瞬で埋める突進力。巨大な敵と戦うことの多いプリキュアは、対格差とリーチで相手に劣る場合が多いが、この技によってそのマイナス面を補うことができる。
また、正面だけではなく全方向に向かって打てるため、自分と敵の位置関係にかかわらず発動できるのも大きなポイント。
連発も可能なため、高い汎用性と燃費の良さも大きな魅力。
プリキュア戦闘の主軸となる肉弾戦でチームをリードする、通常戦闘の要。
【隊員No.002:キュアプリズム】
光弾による遠距離攻撃を武器とする砲戦型。
先述の通り、プリキュアは敵との対格差・リーチの差が大きいため、敵よりも遠い間合いからの攻撃手段を持つキュアプリズムの存在は非常に重要。キュアバタフライにも遠距離攻撃手段はあるが、スピードに欠けるため、後方からの牽制攻撃についてはキュアプリズムに一日の長がある。
代名詞ともいえる光弾は、遠距離からの牽制だけではなく、強い発光によるかく乱や味方の足場に使用出来たり、光弾自体の手渡しが可能であるなど、応用性が非常に高い。当然単発発射だけではなく、マシンガンの様な機銃掃射が可能。更に26話の描写を見る限り、光弾の質量を操作できる可能性がある。正し、射程距離には限界があるらしく、高空など超遠距離にいる敵には攻撃が届かない。
肉弾戦における戦闘力はキュアスカイに劣るが、プリキュア恒例大ジャンプや、キュアスカイと共に壁走りを披露するなど、プリキュアの名に恥じない身体能力を持つ。
そして、彼女の真髄にして最大の武器は、モチベータースキル。
友達を危険に晒すのが怖いと叫ぶキュアスカイに優しく寄り添い、共に戦う決意を促した。この行動でプリキュア・アップドラフト・シャイニングは生まれたのだ。
そして、絶望したキュアスカイに復活の切欠を与えたのも彼女。キュアプリズムがいなければ、今のキュアスカイはいなかったといっても過言ではない。
彼女の優しさは、きっと他のメンバーの絶望を救うカギとなり得る。
正に、ひろプリチームの精神的支柱。
必殺技はヒーローガールプリズムショット。
巨大な光弾を敵に打ち出す技。遠距離攻撃技であるため、相手の位置にかかわらず使用が可能。
敵の遠距離攻撃に対する迎撃に使われることが多く、単独撃破数は少ない。それでも、間遠から打てる必殺技という点で、貴重な技であることに変わりはない。
そして、キュアスカイとの合体必殺技、プリキュア・アップドラフト・シャイニング。
巨大な円盤に敵を問答無用で吸い込み、撃破するひろプリチームの切り札。その威力と発動に係るエネルギーは敵の強大さと使用者の体力に依存する。
幾度もひろプリチームの窮地を救ってきた技であり、キュアプリズムの「ふわりひろがる優しい光」が生み出した、キュアスカイとキュアプリズムの絆の結晶。
キュアプリズムの、ひろプリチームに対する貢献度は計り知れない。
【隊員No.003:キュアウィング】
チーム随一の機動力を誇る空の王者。
飛行能力という希少な固有スキルを有し、そのスピードも天下一品。高速での三次元戦闘を可能とし、チームの戦術の幅を大きく広げたプリキュアである。
飛行が可能ということで、戦闘員としての汎用性が非常に高い。
上空からの哨戒や偵察、低空での重力に囚われない高速戦闘、限定範囲を猛スピードで飛び回る事によるかく乱、何より他のメンバーではとらえられない高空にいる敵に攻撃を仕掛けることが可能など、作戦可能範囲はチームの誰よりも広い。
また、彼自身の長所として、積み上げてきた知識に裏打ちされた戦術立案能力がある。
21話、26話など、彼の知識と機転でチームの危機が救われたことは多い。
今後も彼の知識の翼が、ひろプリチームを救っていくことだろう。
必殺技はひろがるウィングアタック。
夕日をバックに、超高速で相手に突撃する突進技。
飛行しながら放つ技であるため、同じ突進技でも、ヒーローガールスカイパンチと比べて射程距離と射程範囲が段違いに大きい。
弱点は火力。後述するキュアバタフライのバフがかかっていない場合、通常のランボーグを浄化できないことすらあり、牽制技としての側面が強くなってしまっている。
だが、彼はチームの中でも年少であり、エルちゃんを守るという確かな覚悟と決意によってプリキュアに覚醒した。
チームの中で最も可能性に満ちた人物と言える。そして、その覚悟と決意はそのまま彼の心の強さでもある。
彼の全盛期はまだまだ先。キュアスカイ以上の成長性を秘めた逸材。
【隊員No.004:キュアバタフライ】
通常戦闘もそつなくこなす、チーム最強の支援要員。
チーム唯一の盾キュアということもあり、まず注目すべきなのが防御能力。
敵の通常攻撃を防ぐ蝶型の盾を展開可能なのだが、この盾が非常に優秀。
多段展開による広範囲防御、多重展開による強度の増加、さらに遠隔展開により遠くにいる味方の防御も可能で、盾そのものを移動させることもできる。
強度に関しては突出していないが、この盾の汎用性が防御要員としての彼女の価値を高めている。
そして、キュアバタフライを最強の支援要員たらしめている彼女の切り札が、ミックスパレット。
このアイテムは、パワーバフ、ディフェンスバフ、スピードバフ、敵のデバフ無効化、高性能のヒール能力、果ては天候操作の様な事までできる。
このパワーバフやスピードバフによって、火力に難のあるひろがるウィングアタックにランボーグを撃破する攻撃力が与えられた。
更に、この高いヒール能力によって重傷のシャララ隊長は救われたのだ。
サポート要員として必要な能力の全てを持っていると言ってもいい。
彼女自身が聡明な人物であることから、機転が利き、先を見通せる力にも優れている。戦略を作る軍師の様な能力をも兼ね備えている。
年長者であることもあり、キュアプリズムには一歩劣るが、高いモチベータースキルも見逃せない。
これだけ支援要員として優れていながら、プリキュアとして基本的な身体能力はきっちり備えているため、通常戦闘もこなせる。投げキッスから蝶型の弾を飛ばす遠距離攻撃も可能。
必殺技はひろがるバタフライプレス。
巨大な蝶型の盾を展開し、上空から盾ごと落下して敵を押しつぶす。
この技の利点は、上空という敵の視角外から攻撃できる点にある。一種の奇襲技なのだ。この辺りも、支援要員たる彼女らしい必殺技。
そして、キュアウィングとの合体技、プリキュア・タイタニック・レインボーアタック。ミックスパレットの持つすべての色を一つにすることで発動する。
現時点で無敗かつ苦戦した描写も一切ない、無敵の必殺技。この技が通じない敵が現れた時が、ひろプリチームの窮地かもしれない。
攻撃兵と支援兵と衛生兵と参謀が一緒になったような存在、それこそがキュアバタフライ。万能にも程がある。
総評として、ひろプリチームは、近接戦闘をキュアスカイが、遠距離攻撃をキュアプリズムが、哨戒と空戦をキュアウィングが担当し、この3人で想定される戦闘領域をすべてカバーすることができる。
更にキュアバタフライの存在によって、各戦闘領域での作戦遂行能力を上げることが可能。先述の盾の汎用性も相まって、防御面も完璧。
キュアウィングの戦闘中における速攻型の知略、キュアバタフライの大局をみた長期的な知略も相まって、頭脳戦にも長じている。
隙が無い。これでもし追加戦士が加わってしまったらどれだけパワーアップするのか。恐ろしささえ感じる。
如何だっただろうか。ひろプリチームほど戦闘における個性やポジションがはっきりしたチームも珍しいのかもしれない。
本記事の様な楽しみ方はプリキュアの楽しみ方としては邪道なのかもしれないが、チームとしての完成度を感じるにつけ、やらずにはいられなかった。
そして、最後に一つだけ言いたいことがある。
ファンの皆さん、どうか笑って許して。