「Yes!プリキュア5GoGo!」後期ED主題歌。
作詞:青木久美子
作曲:小杉保夫
編曲:籠島裕昌
歌:キュア・カルテット
(敬称略)
無数の楽器とレジェンドたちの歌声が織りなすハーモニーは、荘厳な雰囲気さえ感じさせる。歌い継がれてきた3年間、その集大成がこの楽曲に凝縮されている。
底からこみ上げてくるような音の演出や、中盤のサックスソロなど、ゴージャスさがてんこ盛りなメロディも大きな特徴。そこにキュア・カルテットの歌声が重なるのだから、もうたまらない。
歌詞にも、この曲が「到達点」であるという雰囲気が溢れている。
「ふたりはプリキュアSplash☆Star」から「Yes!プリキュア5GoGo!」まで繋いできたバトンの重みと輝きが満ちているのだ。その源はやはり、様々なプリキュア達が出会い、戦い、あらゆる困難を乗り越えてきた歴史だろう。
3曲に渡って続いてきたこの楽曲のシリーズは、ひとまずここで幕を閉じる。
驚きなのが、3曲とも歌詞やメロディ、楽曲の雰囲気に至るまで、全く異なるという点だ。それぞれがそれぞれ、全く別の輝きを放ち、オンリーワンの感動を聴き手に与えてくれる。断じて、単なるアレンジではないのだ。
とはいえ、同じ曲名を冠しているのだから、全く違う楽曲に仕上げるわけにもいかない。制作陣は本当に苦慮したことだろう。特に、作詞担当の青木久美子さんと作曲担当の小杉保夫さんは、3曲の差別化に大変心を痛めたに違いない。
だが、この3曲が見せたプリキュア楽曲の奥深さが、20年に渡って生み出され続けたプリキュア楽曲群の大きな礎の一つになった。この3曲を抜きに、プリキュア楽曲は語れない。
聴いていないファンがいたら、是非とも聴いて欲しい。そのきっかけに本記事がなれたなら、それは何にも勝る喜びだ。
およそ800曲あるプリキュア楽曲。その山の頂が見られる日を信じて、これからも「プリキュア楽曲レビュー」を描き続けていきたいな。