「ふたりはプリキュア Splash☆Star」後期ED主題歌。
作詞:青木久美子
作曲:小杉保夫
編曲:家原正樹
歌:五條真由美withフラッピ&チョッピーズ
(敬称略)
3シリーズに渡って歌い継がれた名曲の原典は、どこか大人びていてスタイリッシュ。
そのメロディは子どもたちだけではなく、親御さんたちをも惹きつけたのではないだろうか。聴き手を元気にする明るさと、アクのないしなやかさを併せ持った五條真由美さんの歌声は、この楽曲が持つそうした強みに更なるブーストをかける。
メロディとは対照的に、歌詞はポップで天真爛漫。沈んでいるのが馬鹿らしくなるほどだ。この楽曲を伝説の名曲たらしめているのは正に、メロディと歌詞のデッドヒートによって放たれる輝きだろう。
何より魅力を感じるのが、「頑張る」を連想させる曲名でありながら、聴き手に「頑張る」ことを強要していないことだ。
歌詞にそれが如実に表れている。「今がどうであっても、いつか必ず何とかなる。」大人であれ子どもであれ簡単には持てないその思いの大事さが、歌詞のメインから末端に至るまで、余すところなく表現されている。そのメッセージが結実するのが、ラスサビの転調だ。絶望を拒否する決意を力強く、我々の心に叩きつける。
子どもたちだけではない。一体幾人の大人が、この楽曲に救われたのだろう。どれだけの人間が、この楽曲の持つメッセージに支えられたのだろう。
今を必死に頑張るすべての人に寄り添った、プリキュア史に燦然と輝く人生の応援歌。
発表から今年で17年。いまだに色褪せる気配はない。悠久の時をもってしても、この楽曲を風化させることは決してできないだろう。