「Yes!プリキュア5」後期ED主題歌。
作詞:青木久美子
作曲:小杉保夫
編曲:多田三洋
歌:宮本佳那子
コーラス:ぷりきゅあ5(三瓶由布子・竹内順子・伊瀬茉莉也・永野愛・前田愛)
(敬称略)
前作と比較して、ポップでチャーミングにカスタムされたメロディが特徴的。楽曲の速さもやや抑えられており、子どもたち寄りに製作されていることも伺える。コーラスにプリキュア5チームの声優さんが起用されているのも、子どもたちに親しみと憧れをもって楽曲を聴いてもらおうという思いからなのかもしれない。
メロディだけではなく歌詞にも、前作とは相違点がかなり多い。
プリキュア5のED主題歌だけあって、「夢」や「未来」、仲間がいる事の大切さといったシリーズならではのテーマが前面に打ち出されている。
前作との最大の違いは、悩みや不安、重圧を明るく笑い飛ばすパワフルさだ。
前作にも力強さは勿論あったが全体的に見た場合、そっと背中を支えるタイプの楽曲という印象を受ける。歌詞もメロディも、心を照らす木漏れ日のような優しさに満ち溢れていた。
対して今作は、明日へ向かって力強く腕を引いてくれるタイプの楽曲だ。
負の感情に沈む人の肩に手を添えるのではなく、笑顔で腕をとる。一つ一つの言葉選びに勢いがあり、聴き手の心に発破をかける。
そして、こう囁いて我々を明日へ連れて行くのだ。「この世に生きる一人一人が、特別な宝物」だと。
これには、主人公であるのぞみちゃんのキャラクターも反映されているのかもしれない。彼女が悩める人に出会ったなら、きっとそうするだろうから。
同じ曲名を冠しながら、メロディも歌詞も、伝えたいメッセージも前作とは全く違う。同じ曲だと思って聴き比べたら、きっと新鮮な驚きがあるだろう。プリキュア楽曲の深淵を覗かせてくれる必聴の一曲だ。