「Yes!プリキュア5」前期EDテーマにてソロデビューを果たし、令和の時代に至るまで数多のプリキュア楽曲を手掛け続けてきた、プリキュア楽曲を語る上で絶対に外すことのできないレジェンド歌手の一人。
彼女には大きな武器が2つある。
楽曲の世界観を「演じる」力と、楽曲の世界観を「デフォルメする」力だ。
女優・声優として豊富な演技経験を積んできた彼女は、歌を媒体にして、楽曲が持つ世界観やメッセージを「演じる」。音楽という舞台を、舞い踊っているように感じられるのだ。その演技力は非常に高い。ずっと、そして何度でもその演技を見てみたくなってしまう。
そして、彼女の歌声はとてもキュートでポップ。そこに前述の演技力がプラスされ、どんなに重くシリアスなテーマでも、我々が吸収しやすいようにデフォルメしてしまうのだ。あらゆるメッセージを抵抗なく万人に受け入れさせることのできる、歌手として最も恐るべき能力を彼女は持っている。
プリキュア楽曲の世界には、素晴らしい歌い手が数多く存在する。だがその中でも、彼女の存在は特に稀有。プリキュアが次の30年を迎えるために、欠くべからざる至上の戦力。
彼女が歌で演じる世界を、もっともっと見てみたいものだ。