HALの各種感想・レビュー置き場

プリキュア曲のレビュー・各種感想等を気ままに書いています。

【プリキュア楽曲レビュー】Vol.199「For”F”」

「映画プリキュアオールスターズF」OP主題歌。

作詞:青木久美子

作曲・編曲:森いづみ

歌:石井あみ・Machico

(敬称略)

 

鋭く走るギターの音色。その先にあるものは、無限に広がるプリキュアの未来。

入口の音が弾けた刹那、トップスピードで走り出すメロディ。聴き手の腕を力強く引き寄せ、足踏みすら許さないまま映画の世界へと連れて行く。

ひたすらに前向きな旋律は、20周年の先にある景色への期待を否が応にも掻き立てる。僅か10秒余りのイントロに、無限大のワクワクが詰め込まれているのだ。

石井あみさんとMachicoさん、2人の競演も見逃せない。

歌声の質は全く異なる2人なのに、驚嘆を禁じ得ない程にその親和性は高い。ぶつかり合う事は決してなく、歌声がピッタリと嵌る。そして、共鳴する2人の歌声は、楽曲のボルテージを飛躍的に高めるのだ。

歌詞にもまた、20周年の重みが凝縮されている。なぜならそこに描かれているのは「プリキュア」そのものだからだ。不思議との出会い、走り出す心、やがてぶつかる困難。敵との和解もしばしば描かれるプリキュアだが、その部分もしっかり切り取られている。

プリキュア達が1年に渡って紡ぐ物語が、そこにはある。

同時にこの歌詞は、20年の歴史を支えてきた製作陣の気持ちをも代弁している様に感じられる。

初代「ふたりはプリキュア」が始まった時、きっと何もかもが手探り状態だっただろう。シリーズを守り、発展させるために奮闘してきた年月は、困難の連続だったはずだ。そんな制作陣を支えたものはきっと、来週は今週より少しでもいい物を届けたいという思いと、これから描いていく情景へのときめきではないだろうか。

作詞担当の青木久美子さんは、プリキュア楽曲の原点「DANZEN!ふたりはプリキュア」の作詞も行っている。プリキュアのスタートから現在に至るまで、最も長く、深くプリキュアに携わるクリエイターの一人だ。きっと誰よりも、制作陣の苦悩と喜びを感じてきたことだろう。そんな彼女が伝えたかった作り手側のストーリーも、この楽曲に深みを与えている。そのことを意識しながら聴くと、また違った感情が湧いてくるだろう。

多くの人々によって支えられ成長した、プリキュアの歴史が凝縮された楽曲。

だがこの楽曲は、ゴールではない。イントロが想起させる情景がそれを証明している。

この楽曲は、40周年へのスタートなのだ。20周年イヤーは、間もなく終わる。我々ファンも、次の20年を見据えるべき時だ。

20年後にどんな情景が広がっているのか、どんな楽曲が生まれていくのか。胸の高鳴りは止まらない。

だってそこにはきっと、最高の感動が溢れているに違いないのだから。

 

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