「スター☆トゥインクルプリキュア イメージソングファイル」収録の、ひかるちゃんのキャラクターソング。
作詞:六ツ見純代
作曲・編曲:菊谷知樹
歌:星奈ひかる(CV:成瀬瑛美)
(敬称略)
今始まる、ひかるちゃんのオンステージ。キャラクターソングの極致がここにある。
ひかるちゃんが歌い、踊る。どう聴いたって、その歌声は「成瀬瑛美さん」ではなく「星奈ひかるちゃん」なのだ。アニメファンが思い描くキャラソンの理想形が、これでもかという程に凝縮されている。
ポップで明るいそのメロディは、どこかメルヘンチック。この楽曲を歌うひかるちゃんは、本当に楽しそうだ。曲中におけるキャラの再現度が余りにも高く、スピーカーから彼女自身が飛び出してくるのではないかと錯覚してしまう。それは、プリキュア楽曲では珍しいラップパートにもよく表れている。「スター☆トゥインクルプリキュア」の主役は、正にこの歌の通りの子なのだ。そういう意味では、本編の予習にもうってつけの楽曲とも言える。
歌詞も、キャラの表現にかなりの比重を置いている印象だ。一言一言が「ひかるちゃんならこのセリフしかない!」というものばかり。加えて、言葉の響きとメロディが非常に高いレベルでシンクロしているのも特徴だ。要所要所で員を踏んだり、歌声の伸びる部分とスパっと切る部分のメリハリが効いていたり、聴いていて非常に心地がいい。キャラの解像度を上げる作詞と、それをスムーズに耳へ流し込む作曲・編曲。プロの技が光る。
それを結実させるのは、成瀬瑛美さんの豊かな歌唱力だ。
キャラクターソングは、二つの素質を歌い手に求める。高い演技力と高い歌唱力だ。キャラクターを演じる事と、楽曲のテーマを伝える事の両方が要求される、非常に難易度の高いコンテンツなのだ。だからこそ、それを両立した歌は一際強い輝きを放つ。
この楽曲は間違いなく、その二つが両立している。
ひかるちゃんの持つ明るさや前向きさ、未知のものに対するワクワクがこれでもかという程詰め込まれた歌声。その歌声を保ったまま、楽曲の世界観を余すところなく伝える表現力の高さ。珠玉の歌い手が、この楽曲をキャラクターソングの極致へと羽ばたかせる。この歌は間違いなく、プリキュア楽曲の傑作だ。
ひかるちゃんが好きな人も、成瀬瑛美さんが好きな人も、この楽曲は是非とも聴いて欲しい。
耳を傾けたらそこには、最高のステージが広がっているのだから。