「ハピネスチャージプリキュア!ボーカルアルバム1 ~Hello!ハピネスフレンズ!~」収録の、キュアハニーのキャラクターソング。
作詞:六ツ見純代
作曲・編曲:高木洋
歌:キュアハニー/大森ゆうこ(北川里奈)
(敬称略)
ありふれた幸せ、それこそが最高の宝物。
誰もが日々味わう喜びにフォーカスを当てたこの楽曲は、とても静かに進行していく。それも当然の事だ。愛や夢、悲しみや憎しみ、希望と絶望、といった特別なテーマではないのだから。
だが、何気なく始まったメロディは、進むにつれて音の厚みを増し続ける。人が時間とともに「当たり前」の重さと尊さを知っていくかのように。特別じゃないものこそが、かけがえのない大事なものなのだということを囁くように、そっと、この楽曲は教えてくれるのだ。
歌詞にも、飾り気はない。どこにでもあるものをメインに据え、そこに山あり谷ありのドラマがあるわけでは決して無い。
それでも、そこに描かれた普遍的な情景はとてもエモーショナルだ。
独り立ちし、結婚し、子どもが生まれ、やがてその子供も巣立ち、人は老いていく。山あり谷ありの人生の中、どの場面においても人を支えるのが、食事だ。それは辛い時も怒った時も、悲しい時も楽しい時も、優しく心を温めてくれるもの。毎日口にするものが作った笑顔の数々を写真の様に切り取り、我々の中にある温かな思い出をそっと呼び起こしてくれるリリックが、本当に素晴らしい。
そのリリックに先述のメロディが重なることで、誰もが潜在的に持っている心象風景の輝きが重く大きく広がっていく。そして、言葉と音のコラボレーションが全ての聴き手にこう伝えるのだ。「ありふれた幸せ、それこそが最高の宝物」なのだと。
この楽曲のテーマにあるものはきっと、世界で一番傍にある、世界で一番尊い幸せ。
あなたの幸せは、どんな形をしていますか?